のらみみ8話 ビッグ・キッチン

「ビッグ・キッチン」より。



脚本:花キチオ・中村誠
絵コンテ:岡英和
演出:岡英和


然し、現行アニメにおいて「のらみみ」のハズレ回皆無っぷりが素晴らし過ぎるので、今回も取り上げます。
えぇ、取り上げますともなんか文句ありますかコラあぁん!?


取りあえず、あーだこーだ言う前にニコ動をば。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2476642


見終わった? 見終わったよね?
んじゃ、あーだこーだを続けるとしますと、8話「ビッグ・キッチン」の主人公は母親でありキャリアウーマンでもある女性と、可愛いコックさんタイプキャラのスミス。
いわゆる主婦としての家事活動の全てをスミスに任せてしまい、仕事に比重を置いた生活から一転、過労によって倒れてしまった事によって「家庭」を改めて見直したら・・・。
とかいったお話。


以下、箇条書き気味に。

  • のらみみ」初のA〜Bパートで1話のエピソード!
  • ストーリーラインとしては、日常→鬱→躁とゆーアリガチなもの。
  • 細かく言うとアイデンティティーの喪失とそれによる日常の変化、そこからの復帰って感じか。
  • Aパート冒頭では携帯のアラームで起床していたのが、Aパート後半では窓からの日差しと朝の支度をする家族の声で起床し、枕元の携帯を手に取る。
  • それぞれ過労で倒れる前と後とで、主人公の目線が変わり違って見えてくる「日常の対比」だとか。
  • Aパートの1カット目と、Bパートの1カット目が同じベランダ側からマンションを写した構図から始まるものの、時間帯が変化している事で、キチッとした出勤支度の風景から、やる事の無い、居場所も無い有様になっている事による喪失感の表現。
  • 居場所の無い、何も出来ない家に居る事から一転、「仕事の電話が掛かってきた」事によって切り替わる、嬉しそうな表情&根谷美智子の好演技。
  • そして更に、その電話の内容で苛立ちを押さえられなくなってしまい、無駄で意味の無い行動に走ってしまった際のこれまたスゲェ良い演技。
  • 終盤、初めて落ち着いた状況で母親とスミスが「話し合う」事で知り得る互いの似たような立場。
  • その話のドラマ性の高さで、どんな名前だったか忘れさせてくれた後で明確に発言される事によって、意味を持ち視聴者の脳裏に戻ってくる「ビッグ・キッチン」というサブタイトル。



前回の「アンドリュー・ザ・ドッグ」なんかは洋画系声優がクソ真面目に演技をする事で、当のキャラクター達にとってはシリアスな状況でも、視聴するコッチ側っからはメタフィクションとゆーか楽屋ネタとゆーかなギャグになっているとかいった塩梅でクソ面白かった訳ですケド、今回の「ビッグ・キッチン」は20分単発ドラマとしてスゲェ良く出来ていて、尚更、も一度、


のらみみはハズレ無いなぁ・・・」


とか思わされる訳ですは。
あー、あと、今回ゲストキャラのスミスと、居候先の女の子マイちゃんの声優キャストが、声質のよく似ている真田アサミ千葉千恵巳というのも、ウチの気付かない所で何かしらの意味を含まれていそうで興味深い*1

*1:てっきり、ウチはエンディングテロップ見る迄、真田アサミが2役演じていると思っていましたが