第四話「勝つか負けるか! アラシ対ヒヲウ」

ヒヲウ戦記4話より。

サブタイトルでこそ「アラシ対ヒヲウ」と銘々されているものの、この回の本筋はそこでは無い。
三話のサブタイトル及び、同三話Bパート冒頭で原田という武士から提示された「敵討ち」こそがこの回の本筋である。


それこそ時代劇では、よくよくアリガチなテーマである「敵討ち(仇討ち)」だが、この「ヒヲウ戦記」は「SFアニメ時代劇*1」であり、制作側が狙うメイン視聴者層は小〜中学生辺りに該当すると思われる。
双方共「時代劇」で「敵討ち」がテーマの回だったとしても「剣客商売スペシャ*2」の様に、結果はどうあれ「人殺し」を助長させる訳にはいかないのだ。


然し、「江戸時代」という社会では「敵討ち」する事こそが正義であり、それが立派な行為と思われる部分が多々あり、この回においても、敵討ちを押し進める原田の言葉には十二分な説得力がある。
そしてそんな最中、一人の少年が敵討ち(人殺し)を決意し、その考えを改める迄こそがこの回の本筋である。
是非とも、視聴の際にはその「少年」こと、シシの表情で感情を探りつつ視聴して頂きたい。


脚本:會川昇
絵コンテ:アミノテツロー
演出:岡本英樹
作画監督江上夏樹

*1:どちらかと言えば「少し、不思議」なSF感ね

*2:「助太刀」2004年12月14日放送