バンブーブレード 第13話「先生たちと生徒たち」

「バンブーブレード」より。

バンブーブレード第13話「先生たちと生徒たち」
脚本:倉田 英之
演出・絵コンテ:五十嵐 達矢
作画監督:山根 理宏



仮に今現在、ウチが小学6年生だとしたら。


『絶ッッッ対、中学生になったら
 剣道部に入ろう!!!!』



とか、そんな決心させる程の影響力を感じさせる良い1話だった。



冒頭、練習の厳しさから「今日で剣道部をやめよう」と決心した少女、芽衣の思考から始まり、その芽衣がタマちゃんと出会った事により、一度決心した考えを改めてゆく過程。
学業成績の問題から、剣道をやめていた少女、東が中盤、タマちゃんと試合する事になり、その試合の中で「剣道」を思い出してゆく過程。
その試合と平行して剣道に対する思いを語り出す林先生。


それぞれ3人の物語は、主人公のタマちゃんがそこに居た事できっかけになっていて、それぞれの今後の生き方に影響していく様に思わされる脚本。



タマちゃんVS東 の試合では、恰もマカロニウェスタンムービーにおいてガンマン二人が対峙し、抜く瞬間迄の緊張感を煽るが如くに、これから戦う二人と、それを見つめる人々、交差する視線と、水滴が引き金になって試合が始まるとゆー、ド正統派な「対決」の演出。



その対決を、素人目っからしても剣道の研究をチャンとしているが故の出来なのだろうと、そう思わされる作画クオリティ。*1



そして、演技。
特に今回に限って言えば佐藤利奈演じる東聡莉がモノローグで発した


『でも・・・、私もこんなもんじゃない!
 もっと動ける! 私、もっと出来る子!!』



という台詞。
言葉の音に息の音が被さった、ココ何年かでウザイ位によく聞くタイプの演技ではあるのだけれども、コレは場面によく合った使い方であるだけでなく、その息の音によって強調させられるキャラクターの悔しさが出ていてとても好感を感じさせられた。



脚本、演出、作画、録音。
4つそれぞれのパートが相乗し、それぞれを高め合って出来上がった回だからこそ、小学6年(仮)のウチが色々思う事があったのだろうと。
そんなんこんなん思わされる、兎に角良い1話でしたとさ。



然し、「おおきく振りかぶって」を見ている最中にも度々思わされたものだケド、こーいった作品は深夜なんかじゃなく、チャンと小中学生に影響を与える夕飯時に放送して欲しいよなぁ・・・とか。

*1:特に足裁き!!