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「今、そこにいる僕」におけるハムドは、ほぼ全員の視聴者から嫌悪されるべきして造形された、醜悪極まるるキャラクターである。
そんなキャラクターであるのだけれども、それを演じる石井康嗣が実に生き生きと、極端に切り替わりの速い躁鬱と恍惚、そして自己陶酔とが入り混じった喜怒哀楽の演技を聞かせてくれる事で、不思議と「狂人」としての魅力を放っている。
少なくとも自分にはそう思える。
それに対して女性声優の演じる、「狂人」には及ばないにしても、観ていて嫌悪感を抱かれるべき造形、ハタマタは役割を与えられたキャラクターはどんなものがあっただろうか?
個人的倒錯趣向から思い当たるに「小公女セーラ」のマリア・ミンチン、「伝説巨神イデオン」のフォルモッサ・シェリル、「機動戦士Vガンダム」のカテジナ・ルースといった辺りが印象強い。
これらの共通点としてマリア・ミンチンもフォルモッサ・シェリルもカテジナ・ルースも尽く演じている声優から嫌われている旨の発言があるのが興味深い。
ミンチンを演じた中西妙子は
「ミンチンのような役は二度とやりたくない」
声を担当した井上は、人間味がなくあまりに身勝手なシェリルの性格にうんざりし、アニメ誌などでコメントを求められるたびに「かわいいところのない嫌な女」と評していた。
「あんな悪い女、見たことねぇ」と評している。
との事だ。
思うに、「狂う」事を男性は少なからずとも美的に思える所があり、女性はそーいったのが少ないんじゃないかなーと。
そんな事を、コレ書きつつ「レオン」におけるスタンフィールド警部*2だの、「ダークナイト」におけるジョーカー*3だのの芝居タレ流しつつ思わされた次第ですは。
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