しとやかな獣

「しとやかな獣」より。

先日、友人と新宿で芝居を見た時の事。
芝居が終わり、カーテンコールが終わり、役者達が舞台袖から消え、緞帳が下り始め、拍手が鳴りやんだ所で隣の座席に座る友人に対し、


「ねぇ、コレって多分、ドォ贔屓目に見ても御先祖様の元ネタだよね?」
「だね。類似点の多さが偶然とは思えないもの。映画版があるってのは聞いてたけど、そっちも今度探して見てみたいはー」


とかいったやりとりがありまして「しとやかな獣」見てみました。


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先に見たのが、とある女優目当てで見に行った「舞台劇」とゆー事もあって、ソッチの方では観客席から見て壁をブッた切った集合団地の2K間取りセットが舞台上にドンと置かれているとゆー、仮にコレがドリフ大爆笑だったのなら、絶対最後に加藤茶のクシャミ一発で倒壊しそーな感じのソレだったのけれどもっつー話は少々主旨が脱線気味なのでどーでもいーと致しまして。


『座席視点位置固定ながら全体俯瞰で見る舞台劇と、映画の方とでドォ違ってくるのかしらん?』


なんて事を思いつつ、視聴開始。
多かれ少なかれ、家だの部屋だのを丸々セットにした舞台劇ってーのは他人様を『覗き見している』みたいな感覚を受ける事が多いのですけれど、この映画の場合だと覗き見を通り越して『盗撮』っちゅー感すらありましたってーのが第一印象。
ってーのも、カメラ構図がやたらと人の目線とは違った配置にされている事が多く、そのカメラも固定気味だからっちゅー事であって、決して「盗撮モノ」とゆージャンルにおける個人的趣向は持ち合わせておらなんですヨ? ホントにホントだよ!!? みたいな発言は弁解すればする程、己が首を締め上げている気がしないでも無いのでそこそこに閑話休題、方向転換。


さて、冒頭で御先祖様万々歳云々と申しましたが、仮にその推測が事実であれば、川島雄三という映画監督はこの「しとやかな獣」で押井守に、「幕末太陽傳」で庵野秀明作品に多大な影響*1を与えているとゆー事で、なんちゅーか釣り場を求めて上流へと登っていったら釣りキチ三平に出てくる様な「幻の魚」が生息するポイントを見つけた気分だったはー。


然し、舞台を見に行った1ヶ月後に、その「お目当ての女優」こと緒川たまきとその舞台の演出ケラリーノ・サンドロヴィッチが結婚という発表に凄ぇ勢いでドン凹むる なますてサンでしたとさ・・・orz

*1:詳しくは「こちら」の項目参照