第11シリーズ 3話「カカシとぼうしとマロ」
脚本:山田由香
絵コンテ:森田浩光*1
演出:角田利隆*2
作画監督:丹内司
おじゃるが1人で散歩の最中、田んぼ道に佇むカカシと出会う。
田んぼの稲を狙うカラスを追い払い、コオニ達をも追い払ったカカシにおじゃるは感心し、尊敬と友情を抱き、色々と語りかける。
語りかける中で、
カズマというのは、マロが今、共に暮らしておる小学生のオノコでの‥、
おじゃ…
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そちは――1人なのかの?
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良いのぉ、1人。
マロなどの、いつもカズマに『おじゃるも手伝ってよ〜』等と口うるさく言われ(以下略)
といった台詞があるのだけれど、ココん所でスゲェ秀逸な演出を感じました故、いつもみてーに画像貼り付けつつウダウダ語ってみますさ。
1−1cut.
カカシに向かって語りかけるおじゃる。
「カズマというのは、マロが今、共に暮らしておる小学生のオノコでの‥、」
1−2cut.
と、おじゃるが何かに気付いた様にカカシを見上げる。
「おじゃ…」
2−1cut.
上から見下げたカメラ位置に。
視聴者からはカカシもおじゃるも互いに表情が見えない構図。
静かながら風が吹く音のみが聞こえる。
数秒の間。
「・・・」
2−2cut.
それまでの後ろ手を組んだ体制を崩し、おじゃるが台詞を発する。
「そちは――1人なのかの?」
3−1cut.
一瞬だけ、カカシを見上げた時(1−2cut.)の余韻を引きずった表情を見せ。
3−2cut.
再度、後ろ手を組んだ語りかける体制に戻る。
少し、困った様な感じがしないでも無い、眉間にシワを寄せた表情で
「良いのぉ、1人。
マロなどの、いつもカズマに『おじゃるも手伝ってよ〜』等と口うるさく言われ(以下略)」
5才のお子ちゃまである おじゃるがカカシの「寂しさ」を案じ、自分の身に置き換え考え、おじゃるなりにカカシを励ましている事が、10秒もしない間の内に絵と音と西村ちなみの演技によってサラっと一切説明無しで語られているばかりか、最後の「眉間の皺」もカズマに口うるさく言われる事を困っている様にも、カカシの身を案じて悲しんでいる様にも見える所がなんつーか、私的にチョット鳥肌立ちそうになるっ位にグッと来たんですは。イヤ、ホントにホンキで。
しかも、このカカシの身を案じる事がこの回のオチにも絡んできていて・・・。
まぁ、つまり、何が言いたいかっつーと、人類皆毎日「おじゃる丸」を見るべきであると。
そんなんこんなん今日この頃也。