少女ライカ

ライカM3

図書館の本棚を左から右へ、上から下へ。平行移動しつつ、腰を落としつつ。
特に誰某といった作者名を探す訳でも無く、かといって目的のタイトルを探す訳でも無く、少し気になるタイトルがあったら、ソレを手に取って出だしの1〜2ページを読んでみて。


そんな感じのアナログな選別で、全く知らない作家の小説を読んでみた。

少女ライカ (光文社文庫)

少女ライカ (光文社文庫)



はてさて、そのタイトルを目にした時、ウチが思った事はとゆーと、


ライカ」って言葉の意味を知ったのは何時頃だったっけ?
多分、究極超人あ〜るの劇中で出てきた様な気がしなくも無いし、
リアルサウンドに出てきたのは・・・宇宙犬の方のライカだった気がするし・・・
一ノ瀬泰三ロバート・キャパのどっちかが使っていたのは確実だよな多分。



とかいった中途半端で無駄な知識がアレコレ行ったり来たりした挙句に不確定で曖昧な典型例の様なものでして。


まぁ、そんな感じで手に取った本は、タイトル通り「来夏」という少女の物語であり、その少女の成長・・・いや、「成長」と言うよりかは「居場所探し」の物語と言った方が的確かな?
最も、来夏当人が作中『自分の居場所を探している』なんて事を思っている節は無いのだけれども、コレを読んだウチ自身がそう思ったのだから、そう書く以外に例えようが無い。
「少女ライカ」は、ライカという少女がその在るべき位置を、例えば待ちに待ったテトリス棒が右端に一列だけ空け続けられたスペースに入り込むが如くな、「居場所」を見つける物語である。


さて、物語の中で、来夏は自分と同じ名前のカメラ「ライカM3」を手にする。
ハッキリ言ってウチはカメラに詳しくないので、そのライカM3に対してアレコレどーこー語れないのだけど、カメラ初心者の来夏が作中でも

「とにかく、使い方は面倒くさいからね」

と、忠告を受けた上でライカM3を使い始め、失敗を繰り返しフィルムを何本も使い、徐々に使い方を覚えていく様子がとてもアナログで好ましく良い感じなんだわ。


ウチが普段乗っているバイクで例えるのなら、オートマチックよりミッション、水冷より空冷、インジェクションよりキャブレター、みたいな感じに拘るのと似たようなものなのかな?
出来るだけ機械が自動でアレコレやってくれるよりも、自分自身に直結された動作で自分の一部としてソレを制御したい・・・みたいな。
カメラにしろ、車にしろ、そーいった旧時代的制御間隔はどんどん時間が経つにつれ狭まっていっちゃうのかもしれないケド、出来ればそーいった古臭アナログ感のある道具ってのが無くならないといいなぁとか。
そんなん思いました今日この頃なのよさ。